里に至れり

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タカアンドトシがもたらしたユートピア

こんにちは。サトシです。

 

今日は今読んでいる落合陽一氏の「日本再興戦略」という本について書こうと思います。

 

読んだ方は題名を見てひょっとしてと思うかもしれませんが、タカアンドトシ(以下:タカトシ)関係ないじゃんと思う方はもうしばらくお待ちください。

 

 

 

1.欧米

「日本再興戦略」の序盤、日本の経済を語る上で欧米について話が出てきます。

 

皆さんも欧米という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、本来欧米とはヨーロッパである"欧州"とアメリカである"米国"という、全く違う国の特徴をごちゃ混ぜにしてしまっているのです。

 

良く欧米化を目指すなどという言葉を聞きますが、先程言ったようにごちゃ混ぜにしてはっきり意味の定まっていない物を目標にしているわけですから、上手くいく筈がないと書かれています。

 

なるほどなーととても共感しましたが、同時に一つの疑問が生まれました。

 

欧米っていう言葉最初にどこで聞いたんだっけ?そう、ここで出てくるのが題名にあるタカトシなのです。

 

2.タカアンドトシとは

少しでもテレビを見る人ならタカトシは見たことがあると思います。

 

「欧米か」で一世を風靡したお笑い芸人です。

 

彼らがM-1等で審査員を驚愕させたのが、連続ツッコミという技法(勝手に名付けました)です。

 

連続でのボケとツッコミの押収により、笑いどころを凝縮させコント全体に大きな緩急を付けることができました。

 

そのようなスタイルの中で、ボケであるタカがアメリカっぽいことを言って、それに対してトシがつっこんだのが「欧米か」の始まりでした。

 

この言葉のチョイスの上手いところは、"アメリカ"や"フランス"だと在り来たりで安っぽくなってしまい、"欧州"や"米国"だと逆に聞き馴染みのない不自然な言葉になってしまいます。

 

"欧米"という、小難しそうだけどなんか聞いたことがあって言いやすいという部分が広く受け入れられた原因ではないかと思います。

 

此処までは私の意見ですが、実際にこれを裏付けるデータがあります。

 

3.欧米の検索推移
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この画像は日本で欧米という言葉がどれくらい検索されたかを表したグラフです。

 

2005年頃から急激に上昇し、2006年にピークを迎えています。

 

実はこの年代がタカトシのブレイクから流行語大賞ノミネートまでほぼ同じように推移しているのです。

 

つまり、タカトシが"欧米"という言葉を世間に浸透させるきっかけを作ったと言っても過言ではありません。

 

勿論私はそれを責めるつもりは全くありませんが。

 

しかし、一度欧米という言葉が世間に浸透してしまったため、恐らく様々な企業やサービスが欧米を目標にしたような内容にシフトしていったのでしょう。

 

その結果、本来存在しないはずの"欧米"というユートピアが多くの人にとって、偉大で憧れの存在になったのかもしれません。

 

落合氏は本の中で、欧米という幻想を追いかけることをやめて、もう一度これまでの歴史を振り返りながら日本らしく自分達に合ったやり方で再興していきましょうという風に書かれていました。

 

この話を詳しく知りたい方は、ぜひ落合陽一氏の「日本再興戦略」をお読みください。

 

結論:「日本再興戦略」面白い。

 

それではまた次回。